どんな斜面も自由に楽しく滑るためのブログ

バッチテスト1級合格に向けた3つのミッション

2025/11/12
 
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スキーをこよなく愛するサラリーマンスキーヤーです。オンシーズンは週末限定でインストラクターを承っています(就学前のお子さんから80代のシニアまで)。全日本スキー連盟のメソッドに基づいた正しい指導を心がけています。レッスン終了後のお客様の笑顔を見る瞬間が至福です。より多くの人にスキーの楽しさを伝える事が私の夢です。
スキーの基礎技術をしっかり身につけた皆さん、いよいよ次のステージです!ここからは 「バッチテスト1級合格」 という大きな目標に向けて、一段上のスキルを磨いていきましょう。1級合格は、ただの検定合格ではありません。それは「どんな斜面でも、自分の思い通りに滑ることができる」スキーヤーとしての証です。技術、安定感、そして自信――すべてがレベルアップする瞬間です。では、その“本物の上級スキーヤー”になるために、どんな力が求められるのか?まずは、バッチテスト1級で審査される4つの受験種目を振り返ってみましょう。

バッチテストの種目には、「ベーシックパラレルターン」 と 「ダイナミックパラレルターン」 という2つの言葉が登場します。一見似ているようですが、この2つには明確な違いがあります。

まず、ベーシックパラレルターン とは、スキー板を平行にして連続的に滑るための「基本のターン技術」。初級〜中級レベルで、緩〜中斜面・整地・中速といった安定した条件の中で、スキーを自在に操る力を身につける段階です。いわば「スキーをコントロールできるようになった!」という自信を育てるステップです。

一方、ダイナミックパラレルターン は、そのベーシックをさらに磨き上げた「完成形」。どんな斜面でも、雪質でも、思い通りに対応できる洗練された技術です。急斜面・不整地・斜面変化を含んだバーンでもリズムを変え、スピード感あふれる滑りを自在に表現する――これこそが、上級スキーヤーの証 です。緩斜面でベーシックをマスターした皆さんは、次にその技術を**“ダイナミック”へと進化させる**段階に入っています。

1級合格は、このステップアップを成し遂げた証。ここから先は、あなたの滑りが「安定」から「魅せる」へと変わる瞬間です。

1級合格の判断基準とは?

私が公認スキー検定員としてバッチテストのジャッジを行う際、1級受験者に合格点(70点以上)を出すかどうかは、シンプルに言えば次の2つのポイントで判断しています。

✅ 全種目でスピード感がしっかり表現されていること
✅ 切り替えから舵取りにかけて、左右のスキーが常に平行であること

一見、ターンの形がきれいでも、ズレが大きすぎたり、深回りしすぎてスピード感が失われている場合は、合格点には届きません。逆に、スピードはあっても板のコントロールができずに暴走していたり切り替えの瞬間に板を踏み替えて「ハの字」になってしまうと、これも減点対象です。つまり――「速さ」と「美しさ」の両立が求められるのです。

皆さんはすでに、プルークボーゲンを基礎にベーシックパラレルターンを身につけ、「安定して滑る力」をしっかり持っています。この時点で胸を張って「スキーを嗜んでいる」と言えるレベルです。では、そこから1級合格へ進むためには何が必要か?それは、“どんな斜面でも楽しく、自由に滑れる技術” を手に入れることです。イメージしてみてください。ベーシックパラレルターンが「スープと麺だけの上質なラーメン」だとすれば、1級スキーヤーはそこに「こだわりのチャーシューやメンマ、ネギ、煮卵」をトッピングして完成させた一杯。ベース(基礎技術)はすでにできています。あとは、味わいを深める“仕上げ”の段階に入るだけです。あなたの滑りを、もう一段階“旨く”仕上げていきましょう。次の章では、その「トッピング」にあたる技術の磨き方を解説していきます。

「一級レベル?えらいハードル高いやんけ〜💢」そう思ったあなた、安心してください。実は――ラーメンの味を決めるのは、トッピングではなく“スープと麺”なんです。スキーもまったく同じ。あなたはすでに、プルークボーゲンからベーシックパラレルターンまでを通して、スキーの“スープと麺”=基本技術の土台をしっかり身につけています。つまり、1級合格に必要なのは、そこに“トッピング”を載せるだけ。決して難しいことではありません。
なぜなら――
スピードが上がったときのポジショニングや外足荷重は、すでにプルークやシュテムターンで体に染みついています。
✅ 小回りで求められる素早いスキー操作も、横滑りを基盤にしたベーシックパラレルターンで自然と身についています。

そう、あなたの中にはすでに1級合格のベースがすべて揃っているんです。あとはそれを活かして磨くだけ。これは「ミッション・インポッシブル」ではなく――まさに “ミッション・ポッシブル”。自分を信じて、次のステップへ進みましょう。その先には、“自由に、かっこよく滑るあなた”が待っています。

1級合格のために必要な3つのミッションとは?

さあ、ここからが本番です。ベーシックパラレルターンでスキーの基礎をしっかり身につけたあなたに、1級合格へのラストステージとして――当局から3つの極秘ミッションを発令します。この3つのミッションをクリアすれば、あなたは確実に1級合格レベルに限りなく近づくことができるでしょう。テーマは、ズバリ「+α」――つまり、スピード感とパラレルターンの精度アップです。ここで身につける技術こそが、あなたの滑りを“上手い人”から“魅せるスキーヤー”へと変える鍵。それではこれより、当局より正式に指令を発令します。ミッションの詳細は――次回の記事で明らかにします。Mission Start. ⛷🔥https://youtu.be/bcRs1KzzXCE

Misson1 思い通りのターンを描け

スキー上達のカギ――それは「ターンコントロール」にあります。ターンを自在に操ることができれば、
スピードもリズムも思いのまま。どんな斜面でも、楽しく・速く・力強く滑れるようになります
。この章では、ターンを磨き上げるための4つのスキルを徹底的にマスターしていきます。
① ターン孤の回し込み(思い描いたラインを正確に描く)
② ターン中の体の傾き(雪面をしっかり捉える)
③ ターンのリズム(流れを生み出す)
④ スピードコントロール(滑りを自在に操る)
これらを身につけることで、あなたの滑りは「基礎パラレルターン」から「本物のパラレルターン」へ――より洗練された上級者の領域へと進化していきます。

Misson2 どんな斜面も転ばずに滑ろ

スキー場のコンディションは、いつも理想的とは限りません。朝一番の新雪、エッジが噛まないほどツルツルのアイスバーン、深く掘れたコブ斜面、足にずっしりくる春の湿雪、そして突然現れる落ち込み斜面──。どれもスキーヤーを試す“自然からの挑戦状”です。この章では、そんなあらゆる斜面・あらゆる雪質に対応できる技術を学びます。
新雪での浮遊感、アイスバーンでの鋭いエッジング、コブ斜面でのリズムとバランス――それぞれのシーンを制するたびに、あなたの滑りは確実に“上級者の域”へと近づいていきます。どんな斜面でも思い通りに滑れたとき、その瞬間こそがスキーヤーにとって最高の達成感です。さあ、次のステージへ。「どんな斜面でも自在に滑る」技術を手に入れましょう!

Mission3 自由自在にカービングせよ

バブル全盛期のあの頃——スキー板といえば今のような“くびれた”カービング形状ではなく、まっすぐなストレートタイプが主流でした。当時は「板は長いほど格好いい!」という時代。現代では160〜170cmが主流ですが、私は当時203cmのロングスキーを(気合いで!)履いていました(笑)。長い板は扱いが難しい反面、しなやかにしならせてターンを描いたときの感覚は格別。まるで鞭のように板がたわみ、雪面を切り裂くあの感覚は今でも忘れられません。そして時代は変わり、現代のスキーはカービングスキーが主流に。深いサイドカット(くびれ)によってラジウスが小さくなり、より短い板でも抜群の操作性と切れ味を発揮します。スキー板の進化は、まさにスキー技術の進化そのもの。“長くて真っすぐな時代”を経て、“短くても自在に操る時代”へ——。あなたが今練習しているカービング技術は、この長いスキーの歴史の上に築かれた結晶なのです。





カービング(Carving)とは、スキーのエッジで雪面を“彫り込む”ように捉え、スピードと進行方向を自在に操る技術のことです。このカービングこそが、スキーコントロールの基本。単に「速く滑る」ためのものではなく、スピードを推進する力とスピードを制御する力の両方を持ち合わせています。アルペン競技などで見られる“レールカービング”は、速度推進を目的としたカービングの一種です。しかし、私たちが目指すのは——スピードの推進も制御も、思いのままに行える“自在のカービング”。カービングスキーという武器を手に、雪面を彫り、スピードを操り、斜面を制する。これが1級合格への最終ステージです。ここで当局(=スキー上達推進局)から諸君に最後の指令を伝える。

🎯 MISSION:カービング・マスター計画 発動!

3つのミッションを完全クリアし、カービングを自在に操れるスキーヤーとなれ!諸君の健闘を祈る。雪上の戦場で会おう💣💣💣

スマホで手軽にレベルアップしませんか?

レルヒケン基礎スキー研究所では、スマホをつかって何時でも何処でも手軽にスキーレッスンができるオンライン基礎スキー学校というプログラムをご用意しています。よかったら、リンク先からご覧ください。

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