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ベーシックパラレルターンをマスターしよう!

2025/11/04
 
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スキーをこよなく愛するサラリーマンスキーヤーです。オンシーズンは週末限定でインストラクターを承っています(就学前のお子さんから80代のシニアまで)。全日本スキー連盟のメソッドに基づいた正しい指導を心がけています。レッスン終了後のお客様の笑顔を見る瞬間が至福です。より多くの人にスキーの楽しさを伝える事が私の夢です。

ベーシックパラレルターンとは?

🎿 ベーシックパラレルターンとは?スキー板を平行にして、連続してターンを繰り返す、いわば「スキーの基礎」となるターン技術です。初級〜中級者が、初めて板を揃えて滑るときのイメージを思い浮かべてください。緩〜中斜面の整地で、中速でも自由自在に滑れるようになることが目標です。そう聞くと、「な〜んだ、初心者のパラレルターンか…」「もっと急斜面やコブをスピード出して練習したい!」と思う方もいるかもしれません。でも、ちょっと待ってください⚠️私が長年スキースクールで指導してきて気づいたのは、上達を急ぐあまり、ベーシックパラレルターンを飛ばしてしまう人が本当に多いということです。確かに、時間とお金をかけてスキー場に来ているのですから、「もっと滑りたい!」という気持ちはよくわかります。でも――実は、このベーシックパラレルターンの習得こそが、1級合格への最短ルートなんです🔥だからこそ、ここが頑張りどころ!焦らず、丁寧に、ひとつひとつ積み上げていきましょう💪✨

本物のカッコ良さって何?

🚗💨 スキーとスーパーカーの共通点、知ってますか?突然ですが、カウンタックってご存知でしょうか?昭和世代の男子なら一度は憧れたスーパーカーです。ランボルギーニ・カウンタックは1970年代に登場した伝説の名車。リトラクタブルライト、ガルウィングドア――その姿はまさに「驚き」の象徴。名前の“Countach”も、イタリア北西部の方言で“驚いた!”という意味なんです。私が子どもの頃、遊園地で「スーパーカーショー」がありました。そこで夢のカウンタックに乗せてもらったんです。ゆっくりと(時速20〜30kmくらい)走るだけなのに――走る、曲がる、止まる、その全てが圧倒的にカッコよかった。そのとき強く思いました。「本物は、ゆっくりでもカッコいい。」実は、スキーも同じなんです🎿SAJナショナルデモ(武田竜デモ、弥永奈々デモ)たちは、技術選では信じられないスピードで滑りますが、レッスンや講習会でゆっくりプルークやベーシックを滑るときも、その滑りは息をのむほど美しい。なぜか?それは、彼らが基礎技術に何年もかけて磨きをかけているから。派手な滑りの裏には、地味な基本練習の積み重ねがあります。スーパーカーもスキーヤーも、本物は“ゆっくりでもカッコいい”んです。だからこそ――焦らず、丁寧に、基本を磨きましょう。それがあなたを「本物の上級スキーヤー」に導きます🔥

カッコ良いベーシックパラレルターンを完成させよう!

🎿 プルークから次のステップへ!ベーシックパラレルターン入門です。ここまでは、「プルーク(ハの字)」の姿勢をベースに、スキーの基本技術を学んできました。プルークは、エッジング・迎え角・くの字姿勢といったスキー上達の核心となる動きがすべて詰まった基本技術。このプルークを正しく理解して身につけることができれば、その後の上達スピードは驚くほど加速します。とはいえ、プルークだけで1日滑るとどうしても疲れますよね。そして、目標である「どんな斜面も自由に楽しく滑る」を実現するには、次のステップが必要になります。それが――⛷ ベーシックパラレルターン上級者は、プルークなどの基本をしっかり理解したうえで、どんな斜面でも両足を揃え、思い描いたラインをパラレルターンで滑ります。両足を揃えて滑ると、雪面抵抗が減り脚への負担も軽減。その結果、長い距離をより快適に、より美しく滑ることができるようになります。これからは、プルークボーゲンからベーシックパラレルターンへステップアップ!中上級者への第一歩を一緒に踏み出しましょう✨

ベーシックパラレルターンをマスターする方法とは?

🎿 ベーシックパラレルターン習得のカギ「3本の矢」のお話です。上級者を目指すには、やはり基本技術(プルーク、ベーシックパラレルターンなど)を丁寧に磨くことが大切。でも、きっとこう思う方もいるはずです。「…で、どうすればベーシックパラレルターンをマスターできるの?」安心してください(もちろん、履いてます😄)。ちゃんと“上達の道筋”が用意されています!その名も、🏹 日本スキー連盟(SAJ)による『ベーシックパラレルターンへの指導展開』――通称「3本の矢」!これは、プルークボーゲンができるようになったスキーヤーを対象に、比較的やさしい斜面で「スキー板を自然に揃えて滑れるようにする」ためのガイドライン的な指導メソッドです。私自身もスキースクールでのレッスン時にこの指導展開をよく活用していますが、非常に完成度が高く、あらゆるレベルの生徒さんに効果的です。ただし、日本スキー教程の文章だけでは少し分かりにくい部分もあります。そこでここでは、私の現場での指導経験を交えながら、できるだけわかりやすく、実践的に解説していきます。この「3本の矢」とは、次の3つのアプローチを意味します👇
① A:滑走プルーク
② B:横滑りの展開
③ C:シュテム動作

これら3つの方法を、斜面の状況や受講者のレベルに合わせて使い分けることで、プルークボーゲンからベーシックパラレルターンへと自然に導く――まさに完成された指導体系です。次は、それぞれの「矢(A・B・C)」の特徴と具体的な動作ポイントについて、詳しく説明していきます。


A:滑走プルーク

滑走プルークとは?

「滑走プルーク」とは、プルークボーゲンの外スキーにしっかりと荷重をかけて推進力を強めた滑りのことを指します。別の言い方をすれば、プルークボーゲンからカービング要素を強めた滑りとも言えます。カービングとは、雪面にしっかり荷重を加え、スキー板のスピードや進行方向をコントロールする技術です。この段階での最大の指導ポイント(狙い)は、ズバリ👉 「外スキーでのカービング(荷重操作)」。外スキーに荷重を乗せてターンをコントロールすることは、上級者へのステップアップに欠かせない「スキーの基本中の基本」です。

滑走プルークのメリット

外スキーと内スキーの荷重バランスを変えると、当然ながらバランスが崩れやすくなります。しかし滑走プルークではプルーク姿勢(ハの字スタンス)を維持しているため、
多少バランスを崩しても修正がしやすく、恐怖感を感じにくい
というメリットがあります。

滑走プルークへの移行の流れ

プルークボーゲンでは、両スキーの**インエッジ(内側のエッジ)**が立っています。
ここから外足の荷重を徐々に強めていくと、内足のインエッジが雪面に引っかかって窮屈になってきます。そして、内スキーのインエッジが外れて“フラット(平踏み)”になった瞬間が、まさに「滑走プルーク」への移行のタイミングです。さらに外足への荷重を強めていくと、内足の内旋(つま先を内側に向ける動き)が自然に外れ、外足と同じ方向へ向くようになります。この動きこそが、➡️ プルークボーゲン → 滑走プルーク → ベーシックパラレルターンという上達のステップにつながる重要なプロセスです。

まとめ

滑走プルークは、プルークボーゲンからベーシックパラレルターンへ移行するための“架け橋”となる重要な技術。バランスを保ちながら外スキーの荷重感覚をつかむことで、恐怖心なくパラレルターンへのステップアップが可能になります。

プルークボーゲンから滑走プルークを経てベーシックパラレルターンへ進化していく過程をまとめましたので上の説明と照らし合わせて理解してみましょう!





B:横滑りの展開

横滑りとは?

横滑りとは、スキー板を平行に揃えた状態で、板を斜面に対して横方向へ滑らせる技術のことです。スキーの向きを操作しながら、**斜め前方からフォールライン(斜面の最も下方向)**まで、狙った方向へスムーズに横滑りできるようにするのが目標です。

この練習の狙い

横滑りの最大の目的は、👉 両足を揃えたパラレル姿勢での「回旋」と「滑走」 を習得することです。「回旋」とは、ターンの方向に合わせて両脚を内旋・外旋させ、スキー板を回転させる動きのこと。実は、止まるときに板をスッとスピンさせてブレーキをかけるあの動き――それがまさに回旋運動なんです。この動きを“なんとなく”ではなく、“意識的・精密に”行えるようにするのが横滑り練習の本質です。本物の横滑りができると、止まるときの姿勢もキマり、見た目も格段にカッコよくなります✨

横滑りのメリット

横滑りは、滑走プルークよりも素早く板を操作できるのが特長です。そのため、急斜面や小回りターンでのスピードコントロールに最適な練習法です。🏔 練習のステップ
まずは 斜め方向への横滑り からスタートし、「パラレルでの回旋と滑走」をしっかりマスターしましょう。その後、徐々に滑る方向を**フォールライン方向(真下)**に近づけていくと、小回りでも自然に横滑りをコントロールできるようになります。
最終的には、➡️ ベーシックパラレルターンの小回り へと進化していきます!

まとめ

横滑りは、ただ“止まるための技術”ではなく、パラレルターンを自在に操るための“次のステップ”です。滑る方向をコントロールしながら、美しく止まれるようになったとき、あなたの滑りは確実に上級者の領域に入っています

斜め前方向の横滑りから真下方向の横滑りを経てベーシックパラレルターン小回りへ発展していく過程を図にまとめましたので同じく上の説明と照らし合わせて理解しましょう!





C:シュテム動作

シュテム動作とは?

シュテム動作とは、ターンの切り替え時に外足を開き出し、内足を外足に引き寄せならパラレルスタンスで舵取りを行う動きのことです。言い換えると、ターンの始まりで外足を積極的に使い、安定したパラレルターンへ導くための動作です

この練習の狙い

シュテム動作の目的は、👉 ターンの切り替え時に外足を早く開き出すことで、外足に素早く荷重し、雪面を正確に捉える ことです。これによって、ターン前半から外足にしっかりと力を伝え、パラレルスタンスでのカービングが可能になります。つまり、「早い段階で外足を使えるようにする」――これが上級者への重要な一歩なんです。

シュテム動作が役立つシーン

特に効果を発揮するのが急斜面での滑走です。初心者のうちは、斜面の傾斜に圧倒されて腰が引けて後傾姿勢になりがちですが、シュテム動作を使えば、外足を開いて雪面を早くキャッチできるため、ターンの主導権を自分で握りやすくなります。その結果、恐怖心が軽減し、安定したターンコントロールができるようになります。

ベーシックパラレルターンへの進化

最初は、外足をやや大きく開きながらターンを始めてOKです。慣れてきたら、内足の引き寄せを徐々に速くしていきましょう。内足の動きを速めるほど、両足が自然に揃い、いつの間にかきれいなパラレルターンができるようになります。つまり、「外足のシュテム → 内足の引き寄せ → パラレル完成」この流れこそが、ベーシックパラレルターンへの王道ステップです

まとめ

シュテム動作は、「恐怖心をコントロールする技術」であり、「パラレルターンへ進化するための架け橋」です。外足で早く雪面を捉える感覚を身につけることで、どんな斜面でも安定感のある、洗練されたターンができるようになります

シュテムターンで山足を開き出し谷足を引き寄せるタイミングを徐々に早くすることによって、シュテムターンからパラレルターンへ進化していく過程をまとめてみました。上記の説明とあわせて、理解を深めましょう!




さあ、上級者への扉を開こう!

ここまで、プルークボーゲンができるようになった初心者をベーシックパラレルターンへ導く、スキーインストラクターの**虎の巻とも言える指導法「3本の矢」**をご紹介してきました。

✅滑走プルーク
(外足荷重とカービングの意識)
✅横滑りの展開
(パラレルでの回旋と滑走)
✅シュテム動作
(外足主導による早い雪面の捉え)

これらを状況に応じて使い分けることで、どんな斜面・雪質でも効率よく、そして安全にベーシックパラレルターンを習得することができます。この3つの動きを自在に使いこなせるようになったとき、あなたの滑りは確実に次のステージに進みます。ベーシックパラレルターンが完成すれば、上級者の扉に手をかけたも同然です。焦らず、ひとつひとつの矢を丁寧に磨いてください。雪上での努力は、必ずあなたの滑りに返ってきます。心から応援しています。⛷️✨


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スキーをこよなく愛するサラリーマンスキーヤーです。オンシーズンは週末限定でインストラクターを承っています(就学前のお子さんから80代のシニアまで)。全日本スキー連盟のメソッドに基づいた正しい指導を心がけています。レッスン終了後のお客様の笑顔を見る瞬間が至福です。より多くの人にスキーの楽しさを伝える事が私の夢です。

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